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2月, 2022の投稿を表示しています

スギ花粉症の舌下免疫療法ってご存知ですか?

大阪掖済会病院小児科のヒガです。 今年も、スギ花粉が飛ぶ季節になりましたね。 今年は寒い時期が遅くまで続いたせいか、例年よりも花粉の飛び始めが遅いように感じます。 今年の近畿地方のスギ花粉飛散量は昨年のシーズンと比べるとやや少なく、例年の平均的な飛散量と比べてもやや少なめになると予想されているようです。 新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、子どもたちもマスク着用が習慣化したことで、ここ2年間の春はスギ花粉症の症状が軽くなっている方が多くなったと感じております。 一方で、それでも症状が強く辛い子どももいらっしゃいます。 みなさま、舌下免疫療法という治療をご存じですか? 以前は、スギ花粉症に対する治療は、スギ花粉への接触を防ぐ生活習慣の改善(マスク、防花粉めがね、部屋に入る前に服についた花粉を払い落とす、顔や髪を洗うなど)、抗アレルギー作用を持つ内服薬・点鼻薬・点眼薬による症状に対する治療しかありませんでした。 舌下免疫療法は、アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)で作られたお薬を舌下(ベロの下)に毎日内服することで、アレルゲンに対して強くなる(耐性獲得)ことを目指す治療のことです。 大阪掖済会病院では、スギ花粉症とダニによるアレルギー性鼻炎に対して、5歳以上の小児を対象に舌下免疫療法の導入を行っております。 スギ花粉症に対する舌下免疫療法は、スギの飛散時期(1月~5月)には導入することができないので、6月~12月に導入しております。 初めての内服は病院で症状を30分間観察しながら行うことになりますので、小・中学生でお忙しい方の場合は、夏休みなど時間の取れるタイミングでの導入をオススメしております。 ちなみに、ダニによるアレルギー性鼻炎の舌下免疫療法については、いつでも導入できますが、スギ花粉症も合併しておられる方については、春以外の鼻炎症状の落ち着く時期での導入をオススメしております。 以下、導入に際しての注意点をまとめておきます。 詳しくは鳥居薬品の舌下免疫療法情報ページをご覧下さい。 →トリーさんのアレルゲン免疫療法ナビ https://www.torii-alg.jp/ ・アレルゲンを投与することから、局所的なアレルギー症状(口や耳のかゆみ、喉のイガイガ)や、まれに全身性のアレルギー症状が現れる可能性があります。 ・スギ花粉の飛散していない時期も含め、毎日の

よく寝る子になるには?

  夜泣きに悩んでいると「いつかはしっかり眠れるようになるよ」といわれますが、「なかなか寝ない」、「夜に何回も目覚めてぐずる」など悩んでいる方は多いと思います。私も夜泣きについてネントレの記事を読んだり、いろいろ探しました。 母にとっても睡眠って大事です。乳幼児期には、神経の発達と学習によって徐々にひとりで眠る力が発達するとされています。 寝かしつけの方法や行動を変えるだけで、寝つきがよくなったり、夜泣きが改善することがあるので今日はまとめてみました。 よく寝る子になるためにできることは   ・朝の光で体内時計をリセット ヒトは朝起きて日の光を浴びてから 15 時間後に眠くなるようなリズムがあります。 なるべく同じ時刻に寝て、起きて、朝は光で体内時計をリセットすることが大切です。また休日との差は 1 時間くらいにするとよりいいです。 午前中に外で光をあびて、昼寝は 16 時くらいまでにきりあげるようにしましょう。 ・入浴前くらいから暖色系の照明にする 子どもは大人より光を感じやすいため夜の光の影響を強くうけてしまいます。 オレンジ系のライトの方が白いライトのときより寝つきがよくなるという報告もあります。 ・テレビ・ゲーム・スマホは夜寝る 1 時間前までに終わる 夜遅くのテレビやスマホは脳を活性化して寝つきが悪くなったり、中途覚醒の原因になります。 ・朝食をバランスよく食べる 朝食は身体のリズムを整えること+覚醒、睡眠を調節するホルモン分泌にとって大切な働きをします。朝食の品数が3品以上の子のほうが夜 10 時前に眠る割合が高いという報告もあります。 ・毎晩同じように過ごす入眠の儀式をつくる。 うちではテレビを消す→お風呂→着替えて歯磨きして寝室へ→ベッドの間接照明つける→本を読む→電気を消す(真っ暗)→ぎゅーっとしながらトントン(息子からもぎゅーしてやトントンしてと指示あり) →寝つきは 30 分くらいでできるようになりました。 眠る前の親子での時間はいい眠りや気分の安定や愛着につながります。 同じ時刻に同じ行動を繰り返すことで寝つきがよくなって、よく眠れる子になると考えられています。毛布やぬいぐるみのような安心できるものを使うのもおすすめです。 子どもが寝てからは自分の時間を過ごしていますが、隣にいないと 1 時間おきに泣いてきます。そこか

のどが痛い

乾燥する季節や風邪の始まりにのどが痛くなることって多いですよね。 いま、猛威をふるっているコロナウイルス、オミクロン株でものどの痛みが強くでる方も多いです。 そこで今日はのどが痛いときの我流の対処法をまとめてみました。   まずのどに効く漢方 桔梗湯 ただのどが痛いなど軽めの咽頭痛に。のどの炎症をおさえて、痛みをやわらげる効果あり。1日分を 100 mlの白湯に溶かしてのどが痛いとことにあてながら、うがいしながら飲むと効果的。味が無理で飲めない場合もうがい薬として、吐き出しても効果あります。 小柴胡湯加桔梗石膏 のどの痛みが強い、咳もでるとき、食欲ないときに 抗炎症+鎮痛+鎮咳・去痰+解熱作用あり 桔梗湯よりも強い炎症どめ。こちらもうがいして飲むとより効果的 繰り返す咽頭炎に効果あります。 私はのどが痛いときには飲んでますが結構効き目が早くておすすめです。   トローチ 医療用ののど飴の感じ。のどの炎症を抑える。抗菌作用もあり。 私は子どものときにのどが痛いときは、よくなめていました。 ラムネ感覚でなめれて、後味もとくにわるくないです。 カロナール 解熱+鎮痛効果あり 熱があって頭が痛いときやのどが痛いときなどに効果あり 手元に薬がないとき のど飴 龍角散  食べた瞬間の味はハーブ強い、、薬っぽくてきつい、、、 ですがハーブのス~っとした味わいでのどがスカッとなります。 正直味は苦手ですが、手元に薬がないときはコンビニで買ってます。 個人的には、のど飴の中では1番効果あります。 はちみつ生姜湯 お湯 200 mlとしょうがチューブ 1cm とはちみつ大さじ 1 杯くらいをまぜて飲みます。はちみつ:のどの保湿と殺菌効果あり、生姜:体あっため効果あり。 のどがうるおって、体もあったまります。  

冬のアトピーの注意点

みなさんこんにちは。ヒガです。 寒い日が続きますね。 まだしばらくはコタツから出られない日々が続きそうです。 ということで今回は、冬のアトピー性皮膚炎の注意点について、まとめてみようと思います。 ①乾燥 地域差はありますが、冬はとても乾燥する季節です。 もちろん、大阪も冬はとても乾燥します。 空気が乾燥すると、皮膚の表面が乾いてどんどん水分が蒸発して飛んでいくため、皮膚がカサカサになり、皮膚バリアが薄くはがれていってしまうため、かゆくなり湿疹が悪化しやすくなってしまいます。 部屋の中の乾燥を防ぐためには、加湿器や濡れたタオルを吊るすなどで部屋の湿度を保つ方法があります。 しかし、暖かくて湿度も高い環境(言い換えると、人間も快適に感じる環境)は、ダニが繁殖しやすい環境でもあります。 ダニは温度が20~30℃、湿度が60%以上の環境で繁殖しやすいことが知られており、この条件を満たしてしまうと、冬でもダニが繁殖してしまいます。 また、加湿器内はカビが発生しやすく、結露がカビの温床となってしまうこともあるので、適度な換気や加湿器内・室内の掃除をこまめに行うことも大切です。 結局のところ、乾燥に対して一番確実で効果的なのは「保湿剤による保湿」ということになります。 冬の間は、他の季節にもましてしっかり保湿を心がけるようにしましょう。 普段から泡タイプやローションタイプの保湿剤を使っておられる方で、保湿力が足りないと感じられる方は、冬の間は軟膏タイプやクリームタイプの保湿剤を使ってみるのも良いと思います。 ②ダニ・ホコリの影響 ダニは夏に繁殖し、秋~冬に涼しくなると死んでしまいます。 ダニがアレルゲンとして悪さをするのは、死骸が粉々になって空気中に舞い上がったり、布団や衣服に付着して肌に触れたりするときであると言われています。 特に収納から出したばかりの布団や衣類は、しっかり掃除機をかけたり、水洗いできるものは水洗いしたりすることで、ダニの成分を取り除くことが大切です。 特にダニのアレルゲンは水に溶けやすいと言われているので、丸洗いできるものは丸洗いしてしまうのがベストです。 ③お風呂の温度 寒い時期には、ついついお風呂やシャワーの温度を高く設定していませんか? アトピー性皮膚炎のかゆい湿疹には、熱めのお湯をかけるとピリピリと心地よく感じます。 しかし、かゆい皮膚は炎症を起こし