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大切なお知らせ 当科は2023年3月末をもちまして閉科となります

みなさんこんんちは。ヒガです。 大阪掖済会病院小児科より、大切なお知らせがございます。 当科は、2023年3月末をもちまして閉科となります。 西区にたくさんある小児科の中で、当小児科を選んで来院していただいた患者様およびそのご家族様には、本当に感謝しております。 患者様の笑顔や安心した表情、ときに励ましのお言葉に、いつも支えられ、元気と活力を頂いておりました。 皆様の健康的な生活や日ごろの不安の解消に少しでも貢献できていたとすれば、これ以上にうれしいことはございません。 私としては、この大阪掖済会病院でこれからも末永く皆様に関わり続けていきたいと願っておりましたが、新型コロナウイルス感染症流行に伴う小児医療の苦境や、地域医療の再編成・集約化の流れもあり、力及ばず申し訳ございません。 今後も医療機関への通院が必要な方も多くおられるものと思います。 他院への引き継ぎについては、責任をもって紹介状など準備をさせていただきますので、受診を希望される病院などについては、あらかじめ教えていただけると幸いです。 末筆ではございますが、皆様の今後のご健康をお祈りいたします。 ありがとうございました。 ちなみに、今日はこのブログが開設されてちょうど1周年です。 せっかくの1周年の記事が、このような内容となってしまったのは、なにかの縁なのかもしれません。 写真は閉科が決まった日の帰りに、夕日が沈む頃に撮った病院の写真です。 残り半年間も、全力で頑張りたいと思います。

(再掲)うちの子、ぜん息?

  みなさんこんにちは。ヒガです。 ここのところ、朝と夜が急に寒くなってきました。 それに伴ってか、10月に入ってから、小児科に咳がひどくなったりゼーゼーと言う息苦しさで受診されるお子さんが増えてきました。 そこで、昨年12月にぜん息(気管支喘息)についてまとめていたので、再掲しようと思います。 「うちの子、いっつもせき込んでるけど、これってぜん息なのかしら?」 せきをよくしているお子さんを見て、こう思ったことはありませんか? ぜん息の定義は、ガイドラインによると「気道の慢性炎症を特徴とし、発作性に起こる気道狭窄によって、咳嗽、呼気性喘鳴、呼吸困難を繰り返す疾患」とされています。 なんだか難しい言葉だらけでチンプンカンプンですね。 これをかみ砕いてみると、 ・長い間続いたり、何回も繰り返したりするせき ・息をはくときのゼーゼー、息苦しさ ・ときに何らかのきっかけで急にしんどくなる ・良くなったり悪くなったりする といったものです。 しかし、子どもはよく「かぜ」を引きます。 「かぜ」の症状はどんなものかというと、急にせきが出てきて、鼻が詰まって息苦しくなり、保育園や幼稚園に通っていると何度も繰り返しうつってきて・・・ なんだか、ぜん息とよく似ていますね。 ぜん息と「かぜ」とをどうやって見分ければよいのか? 実は、小児科医にとっても難しいことなんです。 しかも、ぜん息の症状が悪くなるきっかけで一番多いものは、なんと「かぜ」です。 両方が重なってしまうと、もう訳が分からなくなってしまいます。 小児科医は、よっぽど明らかな場合を除いて、初めて受診したせきの多いお子さんを、ぜん息と診断することはほとんどありません。 「長い間続いたり、何回も繰り返したりする」かどうかがわからないからです。 特に、保育園や幼稚園に通っているお子さんは、何回も繰り返しても、毎回ただの「かぜ」であることもあります。 これだけややこしいので、ぜん息の診断のために、まずは予防薬を1ヶ月間飲んでみて、それでせきが出なくなったら次の1ヶ月間は飲むのをやめて、またせきが出るようになったらぜん息と診断する、というとてもまだるっこしいことをすることもあります(これを「診断的治療」といいます)。 なので、診断がつくまでは「ちょっと気管が弱いのかもね」とあいまいな表現をされることもあります。 ぜん息が疑われる特徴とし